この記事の目次
《基本編》3分解説「えっ!日本だけ?」
ベビーカーのA形・B形・AB形&C形のナゾを理解する
世間一般で使われている「◯型」は正しくは「◯形」です。血液型表記と混同しないでね。
時間のない人、要点だけササっと知りたい人のために3分で解説します。
ポイントは3つです。
- AとかBとかは日本の独自基準
- A形は新生児*からOK、B型は7ヶ月からOK
- B形には赤ちゃんに必要な保護性能が省かれて気軽に使える
「マジで!」日本独自基準なり
SGマークを発行している団体が作りました。
海外製ベビーカーには適用されません。
詳しい基準内容はこちらにあります。
委員メンバーは、日本育児、ピジョン、コンビ、エアバギー、カトージ、アップリカという日本のベビーカーメーカーから満遍なく構成されていました。
ということは?
2)「どこを読んでも分かりにくいぞ!」それぞれの特徴は?
A形 | 生後1ヶ月から最長で48ヶ月(4歳)まで シートは150度以上倒れるもの=寝んねできる。 |
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B形 | 生後7ヶ月から最長で48ヶ月(4歳)まで |
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つまり、
- A形=ほぼ新生児から使えるように水平リクライニングできるもの
- B形=腰が据わって以降から使えるもの
という緩い基準しかありません。
重さやサイズ、両対面式とかは意外にも関係ありません。
では、「AB形っていうのも聞くけど?」ですが、同SG基準は改訂を繰り返しており、現在の基準ではA形に含まれて分類されています。
最近の人気は、生後1ヶ月から長く使えるA形ですが、「そんな小さいうちは外出を控えたい」と心配の方や「抱っこ紐で生後6ヶ月まではいける」と体力自慢の方は、生後7か月ごろまでベビーカーを買わずに「ファーストベビーカーとしてB形を購入」というケースも珍しくありません。
C形ベビーカーを提唱しています
C形=持っていこうか迷う時期にもあると嬉しい
このブログ独自の新基準=東京ベビーカーDB基準では「C形」を提唱しています。
C形とは幼児期後半の2歳から卒業にかけての、体重が増し増し、乗り降りも増し増し、「ベビーカー必要?一応持っていこうか?」に応えてくれるベビーカーたちのことです。
B形ベビーカー(生後7ヶ月ごろから~生後18ヶ月までに機能価値大)
C形ベビーカー(生後18ヶ月以上からベビーカー卒業までに機能価値大)
この時期も丸っと含めてB形とされることが多かったのですが、生後6ヶ月頃から使えるものとベビーカー卒業間近の2歳後半から3歳過ぎにかけての体格差は大きく、分けて考えたほうが使いやすい&無駄な書い直しを減らせると感じました。
つまり念の為持って出かけても邪魔にならない&負担が少ない or 空で押すは羽目になってもそれなりに機能する(キャリーワゴンがわり、、)ものたちを別枠で考え直しました。
すると先の基準はこうなります。
- A形=ほぼ新生児から使えるように水平リクライニングできるもの
- B形=腰が据わって以降から使えるもの
- C形=歩きが期待できるけれど念の為持って出かけたいもの
豆知識:A形って新生児に対応してなかったの!?
国内ベビーカーの製品安全基準がSG基準。
SG基準では新生児OKは謳われていない。
生後28日(新生児期)以降からとある。
コンビやアップリカやピジョンのベビーカーを見てみるとA形はどれも「生後1ヶ月~」と書かれであるのだ。
けれど、「新生児~」と書かれてあるものも我々はよく目にする。
おかしくないか?
調べてみたら以下の理由によるみたい。
- 国内以外の基準に準拠した海外ブランドのものである(例:欧州 EN基準)
- 販売店がやっちゃってるだけ(小売担当者の知識不足で生後1ヶ月と新生児を混同)
もしくは裏技的に「ベビーシートを装着すれば(トラベルシステム)、新生児にも対応しているんだけどもね、、」を当たり前に売り文句にしているような商品ぐらいだろう。
ややこしい話はこれぐらいにして、この2つだけ覚えておくことにする。
- 国内メーカーのベビーカーには単体で新生児に対応したA形はない
- 海外メーカーのベビーカーの中にはコットが装着できるタイプに新生児対応がある
日本では少ないフラットに寝かせられるコットの利用。
それを条件に生後28日未満(新生児)でもベビーカーに乗せられるちゅうことやね。
それだけ新生児というものはデリケートだし、ママも赤ちゃんも安静が一番ということ。
「どうしても・・・」という場合は特に欧州系のブランド商品に頼りたい。
3)「勝手に鎖国しないで!」最後に注意点を
個人的にこのA・B・AB形という基準、「必要かな~?」と思ってしまいます。
だって、
- 海外ブランドのベビーカーはこの基準で分けてない
- できないのはなく、日本用にわざわざ作らない
- するとA・B・AB形で比較するリストに入らない
- 国内メーカーのものだけで独占されてしまう
- 結果、秀逸な海外製ベビーカーの情報が埋もれてしまう
と思うから。
ということで、ベビーカーを選ぶ際は、A形(AB形)・B形を基準に探すのは止めたほうがいいでしょう。
海外ブランドのベビーカーの安全性は、それぞれの国で認められた基準がありますし、日本でも有名なモデルはそれらの国で安全性を認められたものが多いです。
逆に言うと、それだけ性能面で世界に受け入れられているものだからこそ、日本でも代理店として手を挙げるところがあるのであり、国内に代理店を持つ海外ブランドに関しては安全性能を心配しすぎる必要はないかと思っています。
ただし、並行輸入品だけは注意。しっかりリコール対応ができるか購入前に確認しておきましょう。
読者は何も考えなくても隊長↑が海外のブランドも勝手にAとかBに分けてくれているから大丈夫です。
解説動画をつくりました
動画で紹介したチャートは以下でダウンロードできます。
画像をクリックするとPDFが開きます。
印刷して使ってもらってもOKです。