ベビーカーで階段問題。現場の1,000人に声をかけて800台以上の昇り降りをサポートして見えてきたもの

この二ヶ月の間(2025年10月~11月)、私はほとんどの時間を駅構内の階段の上で過ごしていたといっても過言ではない。個人開発の仕事の傍ら、ベビーカージャーナリストを名乗るこの私が今ひとつ経験値として足りないと感じていることを埋めたいと考えたのだ。それが世の中の階段場面で困るベビーカー連れご家族の様子を知ることだった。だから私は仕事に応募した9月の半ば、運よく変わった仕事を見つけることができた。駅構内のエレベーター入れ替え工事に伴い、エレベーターが2ヶ月のあいだ完全にストップするので、階段で困る車椅子の方々・ベビーカー連れのご家族・杖を付いている方など階段での移動でお困りの方を介助するスタッフ募集なんじゃこれ!私の胸は地味に高鳴った。聞けば8~9割がベビーカ
ーのお客様だと言う。お客様にとって、エレベーターが動いていないのだから(一応、エスカレーターは動いているけれど基本的には禁止されている)お手伝いの申し出を断る理由も少ないだろう。つまり、こちらから自然なかたちで「お手伝いします(代わりの運搬をご案内しますね)」が言えてしまうのだ。しかもバイト代も貰えながら!!これまでも、のべ数台程度なら人生の中で階段に困るベビーカーを押すご家族をサポートしてきたことがある。しかし、傾向を分析するに十分なフィールドワークの結果として語るにはその数が二桁は足りないと感じていた。絶好の機会、逃すべからずで、応募して、面接を経て、無事に都内某駅の構内に馳せ参じることができたのだった。管理人パパこういう経験は買ってでもしなければならない現実は想像どおりだったけれど「エレベーターが止まっている」ということを知った乗客(withベビーカー)が階段しか使えない現実を眼の前にして思うことは、日常的なあのシーンに似ているだろう。あのシーンというのは、勝手知らない施設や都心によく存在する大迷路な駅構内(六本木駅とか渋谷駅ね。大江戸線・副都心線とか)で迷い、エレベーターを見つけられないかめっちゃ遠くにあるとわかり階段を前に絶望するあのシーンである。今回は階段場面で手伝う仕事なわけだから、そんな絶望している人たちを眺めている場合じゃないのだけれど、それでも私たち介助スタッフの手を借りようとせず自らベビーカーを運搬しようとされるご家族を見て、このような場面でどうやって(どんな持ち方で)運ばれていくのかを垣間見ることができた。多くの人が選ぶ持ち方ママかパパが一人で持ち運ぶ場合は、国内メーカーの軽量二つ折りタイプなら多くの人が折り畳んで運んでいた。しかし、海外ブランドに多い重量級のベビーカーや折りたたみ構造が三つ折りタイプのものでは「展開したまま(開いた)まま」運ばれていくケースが多かった。展開したままで運ぶ場合は、だいたいがバンパーバーを左手に掴み、ベビーカーのハンドルを右手で持つ形になる。子どもが乗っていなければ問題ないが、乗っていれば一番リスクのある持ち方だと感じた。一方、それを複数人(二人)で運ぶ場合の多くが前輪付近を一人が持ち、もう一人がハンドルに手を掛けて運ぶスタイルを取られていた。坂道でなければそれも正しいように思うけれど、とっさの場面でリスクなく正しい持ち方なんて考えていられないことに気がついた。子どもを乗せたままならこう運ぶべしまず言っておきたいが、ベビーカーに子どもを乗せたまま階段で運ぶのはとても危険である。しかし、どうか?「危険と言われていようがこの場面で誰がどう助けてくれるって言うのよ!?」あまりの「あんまりなシチュエーション」に駅構内で呆然と立ち尽くすしかなかった人もいたのではないだろうか?綺麗事なんてどうでもいい。いざという場面で、できるだけ安全な運び方というものがあるならば、それは私は伝えたい。万が一、人を乗せたまま運ばないといけないシチュエーションに追い込まれたなら一人で運搬の場合1歳~2歳の幼児が乗っている前提で話したいが、この場合は座席の底面にぐるっと両腕を回して、ベビーカーをお姫様だっこするように抱えるのがもっとも持ちやすい=軽く感じるだろう。なぜならばベビーカーの重心は座席中心部に整えられていることが多く、そこを抑えることでフラつきがなくなる。管理人パパこれはあくまでも私のプライベートでの話である二人で運搬の場合この場合は、先に上げたようなベビーカーの前と後ろに立って運搬するのではなく、それぞれがベビーカーの両脇になって運搬するのがいい。自分たちの脚を前に送りやすいし、腕にかかる荷重も均等に配分されるので調子を合わせやすい。この時も意識したいのは持ち手の位置は座面近くのフレームで!ということ。座面を支える周辺のフレームは本体フレーム構造の中でも最も太く、剛性の高い造りになっていることが多い。しっかり掴めるし、安定する。管理人パパただし、国内メーカーに多いハンドル切り替えタイプの両対面式ベビーカーではその切り替えスイッチがこのあたりにあるのでうっかりレバーを引いてしまわないようにはて?(゚д゚)ハッ!!って、こんなグレーな運搬術を書きたかったんじゃなかったんだわ。RISUまぁ、知っていると便利なんだからいいじゃないですか(もぐもぐ)管理人パパって、お前なにを食べながら話てんねん。。あらためて私の気づき(まとめ)突然の階段場面では二つ折りベビーカーの方が手軽に折り畳めて便利(国内メーカーにこの構造が多い)三つ折りベビーカーはコンパクトに折り畳めるけれど、30段程度の階段なら折り畳んで運ぶ人は皆無に近い構造的に弱いはずのバンパーバーを持ち手と考えて運ぶ人がとても多くてハラハラした(気持ちは分かる)重量10kg以上の大型ベビーカーやワゴンカーをワンオペで運ばざるを得ない場面では(それを選ぶなら)「周りの人(が助けれてくれるはず)への関わり上手な人」であることが絶対条件のように見えた子どもを乗せたままなら階段で運ぶよりもエスカレーターで運ぶほうがよっぽど危険(万が一の転倒で指挟みなど)に見えたいかに軽量で折りたたみ後自立するベビーカーであれどハンドルに荷物を掛けていない人なんて数%足らずなのだから、折りたたみ後も自立します!っていう機能の素晴らしさはそこそこ評価でいいベビーカーはベビーやキッズを運ぶためだけのものではなく手荷物も運べる価値が評価されるべきということで、階段場面での教訓に限って言うと持ち手は選ぶべし!(ベビーカーの重心を掴む)三つ折りベビーカーや荷物が多いならお姫様抱っこで運ぶべし!二人で運ぶ場合は両脇に立って運ぶべし!で、それを見守る外野に対しては、あまりに大きいか重たそうなベビーカーやワゴンカーを押しているワンオペさん(ママでもパパでも)を見かけたら気軽に「手伝いましょうか?」の声がけをして欲しい。もちろん遠慮して断られる場合もあるはず。実は近くで旦那がトイレでウンコして席を外しているだけってケースもなくはないから。それでもやっぱり、「独りで運ぶのは不安…」を声に出せない人もいるものだから、そんな遠慮されるかもしれないことをいちいち心配していたら、自分の優しさが傷つくだけだ。さて最後に、今回の仕事の中でベビーカーのみならず、ペットカート、福祉バギーに乗る子ども、車椅子の乗客、それにシルバーカーを押す高齢者まで幅広く介助してきたことを付け加えたい。普段何気なく昇り降りしているような緩い傾斜の階段でも、車椅子の視点から見るとかなりの急斜面に見えて、例えるならジェットコースターで急降下直前に迫る「カチカチカチ♪」のあの角度に感じた。僕はここ数年、ベビーカーとしてのみならず歩行領域EVの開発に傾倒しているから、この部分をどう乗り越えられるかのヒントを多く得られる結果となった。坂道を乗り越える手段として最適な形態を見出したのだ。いつかベビーカーが好きすぎる人たちと、一緒にベビーカーのようなベビーカーじゃないものを日本から生み出していけたらなと思う。ショルダーストラップ付きのベビーカーの便利への考え方今回の駅構内の階段は数えてみると32段あった。この程度の段差であれば展開した状態で、フレームの両脇を持ってササーッと運んでしまえる。渋谷駅の構内など複雑に階段と通路走行が入れ替わる場面ではこのやり方で問題ないだろう。しかし、この倍ほども段数のある場面ではあると便利なのがショルダーストラップ。そういった場面ではやっぱりYOYOが活躍してくれるはず。開閉操作はちょっと面倒だけれども、どうしようもなく長い階段では国内メーカーの二つ折りベビーカーよりも3つ折り&ショルダーストラップ付きを支持していることを付け加えておきたい。
パスワードを入手して全ページを完全版で表示
ブログ閲覧プラン特典
特典として以下のサービスが利用できます。
- 当ブログの全記事を完全レイアウトで閲覧
モヤがかかっている部分もキレイなレイアウトで完全表示 - 【AI検索】ベビーと言えばカーくん
質問に答えるだけでぴったりな推奨ベビーカーがメールに届く - スペック比較表一発くん
国内で手に入るすべてのベビーカー同士でスペック比較表作成
各サービスページはプラン購入後にこちらから


