大きな問題とされていないから声を小にして叫びたいこと
「うちの子の姿勢がなんだか悪い気がする・・・」
気になりだすのはきっと1歳すぎ頃から。
ぐっと体重も増えて、ベビーカーのレッグレストから足がはみ出しはじめたらその時が近い。
原因としては、
- リクライニングの傾斜が強すぎてずり落ちている
- 重くなった足(脚)の重みに引きずられて腰が前ずれしている
が挙げられる。
リクライニングの調整で済めば簡単だけど、レッグレストがなかったり、足らなかったり、ベビーカーの座面からその足置き場に足が到達するまで(大体1歳後半~2歳すぎ)は足がブラブラの状態になってこの問題は続く。
国内メーカー各社の対策としては、
前ずれをふせぐクッションが配置されているパターン(コンビ、ピジョン)と、横ずれを防ぐランバーサポートを配置しているパターン(アップリカ)の2つがみられた。
この記事の目次
前ずれ防止クッションあり(コンビ、ピジョン)
横ずれ防止クッションあり(アップリカ)
しかし問題は残る
国内三大メーカーの人気両対面式ベビーカーではこのように既に対策はされているが、それでも街なかで「ずり落ちている子ども」を見かけるのはクッションでの解決に構造的な問題があるからだろう。
理想*と現実には乖離がある。
前ずれ防止クッションも子どもと一緒に前にずれていくパターンで意味がないですよね…
まぁ、国内メーカーのA形が「悪い」とは思わないけれど、彼らの製品は実は乳児期+αに特化した造り方をしていると思うよ。その時期に限ってなら前ずれも起こりにくい。体重が軽いうちに特化したベビーカーだから本来はAB形ではないと思うけどね
私の印象では、
国内メーカーの軽い両対面式の適齢時期は生後1ヶ月~1歳半・2歳頃まで。
それ以降は軽いB形を買ってチョンマゲということでB形の適齢時期は1歳半~2歳半が実際だろうと私の経験から見立てている(ほんとのところメーカーも「それぐらいまでだよな~」と思っているはず…)。
けれどそれでは長くベビーカーを使いたいママ・パパや、長く乗りたい子どもの「3歳・4歳になってもまだまだ乗りたいよ~」というニーズには応えられない操舵感・走行感になってくるので、そのあと半年~1年を満たす意味においてもリベルが売れていたり、Jeepバギーが欲しくなってしまう現状があるのだと思う。
ちょっと前ずれの話から脱線してしまったけれど、国内メーカーの努力も無駄ではないことをフォローしておきたい。
解決策は?
いっそのこと荷締めベルトで背もたれをしばきあげて、リクライニングを直角近くまでしてしまえという方法もかつては紹介していたけれど、これは一時的な食事介助のための応急処置。
常用するのは危険だと感じている。
一番は、座面がややお尻側にドロップしている構造か足置き場(フットレスト)の調整が可能でしっかりした造りのもので構造的に解決すること。
しかし、これらの万全策は多くのユーザーが求める「軽さ」からは逆行した過剰な付加機能になるため、国内メーカーも分かって入るけれどもやらん分野なのかと思う。
こんなものを対策して、重くなっては(6kg台オーバー)他社メーカーとの競争に負けるわ!ということなのだろう。
姿勢のニーズに完全に応えられない現実があるのは、我々がつくっていると言える。
ではどうするか?
構造的に根本解決している海外ブランドのベビーカーを選ぶか(例)、既に買ってしまっているなら今からでも間に合わせられるアイデアグッズに頼るしかない。
後者についてはわたしもいま考えている。
来月には製造メーカー(ベビーカーメーカーではない)に話を持ちかけにいけるはずだ。
また紹介する。
ちなみに前ずれは段差に突っ込みすぎ(過度に挑戦しすぎ)の場合でも起こる
急ブレーキで後ろに引っ張られたり、段差への衝突で前にずれたり、子どももシートの中で微妙なずれを繰り返してますね
前ずれ(ずり落ちる)が起こりづらいベビーカー例:
バガブーのバタフライでもずり落ちちゃうという声をSNSに聞きますがどう考えればいいんですか?
バタフライはフォックスに近いゆったりシートだからね。月齢が浅いうちから乗せると背カンのしっかりした肩ベルトが上体を締めきれずにずれるんだろう。そんな場合の対策はいろいろあるけれど(うまくCカーブを作る術)、それは助産師などの専門分野だから言及は控える。ここでは1歳すぎを前提とした話としてOKを出している
前ずれが起こりやすいベビーカー例:
- ストッケ ヨーヨー(YOYO)
- レッグレスト(子どもの太もも裏のサポート)がないタイプのベビーカー
YOYOは座面がフラットでレッグレストも付属していないからずり落ちやすいと感じるけれど、旅行には本当に便利だし、車や公共交通機関での移動が多めの人でサクサク移動したいなら「わかった上で選ぶ」のは別にいいと思っているよ