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管理人パパ

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ベビーカージャーナリスト

プロ・ベビーカーレビュアー。ベビーカーを10年間で100台以上押し比べてきた体験談を紹介。年間100件の購入相談に応える。ECディレクター/エンジニアの経験から業界のトレンドや売り手の心理を先読みしたレビューが得意。講談社や晋遊舎の記事監修など

RISU

見習い

初産の妻のためにベビーカーを勉強中のリス♂

とあるリス園の出身。妻メーサが少し早めの里帰り出産で実家へ帰ってしまったため時間ができたのでベビーカー調査に乗り出した。羽振りよく代官山を練り歩いていたところ隊長(管理人パパ)と出逢い、話を聞くうちに感銘を受け弟子入り。メーサが大好き

ベビーカーのおすすめ

バガブー ビー6とアーロンチェア ライトに共通する問題点と解決策

バガブー ビー6とアーロンチェア ライトに共通する問題点と解決策

お気に入りのベビーカー
座面の特性を知ることの大事

俺はビー6が好きだ。

でもビー6はバガブーのラインナップから廃番が決まっている。

海外ではもうとっくにだけれど、国内では人気にともなって在庫が尽きるまで販売を継続してくれている。

ビー6の魅力は以下の3点に尽きる。

走破性が高いので段差をすいすい越えていく

エアバギーなどの三輪ベビーカーのお株を奪うほどで、且つ四輪の安定感が凄い。

男性がベビーカーを押すときに、ちょっとの段差でつまづくなんて耐えられないだろう。

車としての基本性能がしっかりしている。

剛性が高いので長く乗れる(本物のAB形)

ビー5でも立派だったが、ビー6になってますます頼りがいのあるフレームになった。

足置き場の位置とサイズ感は2歳~3歳ごろの自発的な乗り降りを可能にしている。

人間工学に基づいたシートデザインで長時間乗っても疲れない

やや背中側にチルトした座面は子の自然なCカーブ姿勢をサポートしてくれる。

筋力がまだまだ弱い乳児期でも足元側へずり落ちてくる心配は無用。

最後の3)はビー6を私が特に気に入っている理由でもある。

とにかく座面への安心感が半端ない。

幼児期の足裏も使った上体起こし(姿勢)を叶えてあげられる。

姿勢ストレスがない。

うちの子どもを乗せて使っていても、表情から安心感が伝わってくるのだ。

これはいささかハーマンミラー社のアーロンチェアに座っているかのよう。

エルゴノミックチェアとして評判の高いあのブランドの設計をベビーカーで実現しているのだ。

この記事の目次

ベビーカー特有の問題点としてアーロンチェア ライトに見るビー6の課題

そんなビー6にも使い方に工夫が求められる。

以下、いったん椅子の話になる。

わたしは仕事用にアーロンチェア ライトという廉価タイプのワークチェアを使っているが、それでも10万円台クラス。

アーロンチェアライトとシリオのスツール
(奥) アーロンチェア ライト
(手前) シリオ3

個人事務所で独立したばかり(10年近く前)だったから20万円台の通常版には手が届かず、ワークチェアとして高機能ならこれで十分!と手にした。

ただ、少し後悔がある。

ライトには通常版には搭載されている『前傾チルト』機能がないのだ。

前傾チルト機能の説明に入る前に、長時間座っていても疲れないアーロンチェアの座り方について紹介する。

アーロンチェアは画像を見てのとおり座面前と後がややドロップしており、長時間の座り姿勢ではお尻を引いて背中をシートにしっかり預けて体重部を背部全体に分散させることで「疲れない」を実現している。

ベビーカーでもこの姿勢で運転されることは多い。

ちなみに子どもが背中にしっかりと体重を預けてくれていると後ろ重心(つまり前輪側が軽くなり)で、段差につまづきにくくなる。

さて、このリラックスした座り心地はいい。

問題ない。

問題なのは上体を垂直ラインまで起こす場合。

この場合、リラックスした座り方には適当だったアーチ状の座面が仇となりお尻側の脚の付け根(もも裏)にピンポイントで荷重がかかり痛くなりやすいとわかった。

解決するには・・・

上体を起こそうと前傾の姿勢を取るそれにあわせて座面が前側にチルトする、あの『前傾チルト』機能が必要だったのだ。

う~ん、便利とは聞いていたけど前傾姿勢で仕事をすることってあまりないと思っていたけど、これが意外にある!

さて、話はベビーカーに戻って『ビー6』ちゃん。

当たり前だけどその前傾チルト機能がない。

RISU

どこかのメーカーが実現してくれたらいいですね!

管理人パパ

もしかしたら凄いこと言ってるのかもしれないな…

だからこれは推測にすぎないけれど、背もたれをしっかり起こして、さらに子どもが前のめりの姿勢を取るときにはこの後傾気味の座面とアーチ上のアプローチから長くはその姿勢を取るのは辛いのではないかと思う。

欠点!

のように思われるかもしれないが、本来はいくらフロントバーにつかまって上体を持ち上げて前傾姿勢をとりたい子がいたとしても、そんな物見遊山のためにベビーカーがあるわけではないと思っている。

そこまで成長しているなら、歩いてよ!って。

ベビーカーは神輿でも籠でもないのだ。

※ちなみに、前のめりな姿勢を取らせにくい=後重心で親の押しやすさが維持されるのはメリット

これは問題というよりも、そういう特性があるということで、今回はそれをシェアしたかった。

アーロンチェア ライトが気づかせてくれたわけだけど、

子どもの気持ちになって考えてみた時、

おそらく子どもが2歳半~3歳ごろ、

その子が前のめりな姿勢が大好きな場合は以上の特性に気づき、ざっくり使えるバギーなんかに乗り換えてしまうのがいいかもしれない。

いや完全に乗り換えてしまわなくてもサブにそれを用意しておくだけで、ぐっとビー6活用の幅が広がる。

4歳を越えても長く乗れるビー6。

乗り替えるのは惜しいし、簡易バギーにはない機能に不安を感じてしまうはず。

でも子どもの運動神経の発達具合や歩きたい!という意欲に応えていくと、子どもは勝手に体力を削って返ってくるので、リクライニング角度や座面幅が十分でない簡易なバギーでもきっとぐっすり寝てくれるから大丈夫よ(笑)

最高の一台でも、特性の理解は必要。

今日はそれを伝えておきたいと思った。

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